「ロッドって、何買えばいいんだろう？」
釣りを始めたばかりの頃や、新しい魚種を狙おうと思ったときに、必ず出てくる疑問だと思います。
今回は、僕自身がいろんな釣りをやってきて感じた「ロッド選びの自論」を書いてみます。
最初の一本は、安くていいから“専用のもの”を選ぶ
初めての釣りでは、最初から高いロッドを買う必要はまったくないと思っています。
むしろ1万円以内で十分。大事なのは、その釣りにある程度の期間、ちゃんと取り組むこと。
たとえばアジングならアジングロッド、エギングならエギングロッド。
流用できるロッドもありますが、最初はその釣りに合わせた「専用のもの」を買うことで、釣り方の基準が体に残ります。
いろいろ試して、「自分はこういう釣り方が好きだな」「こういう操作感が欲しいな」と思えるようになる。
そこからが、本当のロッド選びのスタートです。
スタイルが見えたら、“理想の一本”を探しにいく
釣り方やスタイルが自分の中で固まってきたら、それに合うロッドを探す。
このとき大事なのは、スペックや数字だけで選ばないこと。
軽さ・硬さ・長さ、メーカーの表記だけで決めると、「思ってたのと違う…」ってなることが多いです。
だから僕は、「理想のシャクリ方」や「こう動かしたい」といったイメージから入って、それに近いロッドをまずネットで探しました。
そして、候補を絞ってから、実際に店舗で「触る」「曲げる」「持ち重りを確かめる」。これが一番確実。
僕のエギングロッドの話
僕が今使っているエギングロッドは、実は3本目です。
最初はMクラスの、いかにも「シャクるための竿」という感じの張りのあるロッドでした。
「硬いほうがよくしゃくれる」と思っていたんですよね。当時はどのメーカーも同じような感じ。
でも実際にエギングを続けてみると、だんだん気づくことがあって――
「強くシャクる必要って実はそんなにない」
「軽くしゃくった方が、エギが綺麗に跳ね上がる」
「その後の糸ふけ処理がスムーズにつながる柔らかさが欲しい」
そう考えるようになって、**“ムチのようにしなる、スローテーパーのロッド”**を探しました。
ネットで理想に近そうなモデルを見つけて、取扱店まで行って触ってみたところ「これだ」となって即決。
実際に使ってみたら、まさにイメージ通りのシャクリができて、ラインの戻りもスムーズ。
前のロッドより軽くはなかったけど、不思議なことにアタリの感度はこっちの方が明確でした。
感度は、硬さや軽さだけじゃ測れない
「硬いロッドの方が感度がいい」と思いがちだけど、それって一概には言えません。
今使っているロッドは適度にティップが曲がって、アタリを“吸収せずに伝えてくれる”ような感覚があります。
結果的に、ロッドを変えてからほんとに釣果が上がりました。
正直、最初は「ロッドで釣果なんて変わるか？」と思ってたけど、自分の操作にしっくりくる道具を持つと、集中力も変わるし、判断も早くなる。
その結果として釣果に出たんだと思っています。
メーカーの作りこみも、選ぶ理由になる
僕が今使っているロッドは、ティップからバットまで4軸カーボンで補強されていて、見た目も作りも本当にかっこいい。
見た目だけじゃなく、曲がり・粘り・感度のバランスがすごくいい。
「この価格でここまでやってくれてるのか」と、正直コスパにも驚きました。
そういう**“気に入った理由”がちゃんとあるロッド**って、長く使えます。
メバリングロッドの話 〜「自分の一本」を探した過程〜
エギングロッドで自分の理想通りの動きができたこと、実際釣果が上がる体験をしたことで、「メバリングロッドもちゃんと自分に合ったものを選びたい」と思うようになりました。
これも実は3本目。
今までは「そこそこ」の竿を使ってたんですが、もう“なんとなく”で選ぶのはやめようと、しっかり探すことに。
狙っていたのはジグ単用のロッド。
いろんな釣具屋を回って、メーカー問わずとにかく触って、曲げて、比べてみました。
メバリングロッドは「食い込み重視」でティップが柔らかく設計されてるものが多くて、アタリを弾かずに乗せやすい。
でも、あまりに曲がりすぎると今度は操作性が悪くなる。
実際、ほとんどのロッドが“ただ巻き前提”で、アクションを入れる釣りには向いていないなと感じました。
逆に、ティップがパッツンとした張り強めのモデルも一部ありました。
このとき思ったのが、**「本当に、持ってみないと分からないな」**ってこと。
僕が求めていたのは、食い込みの柔らかさもあるけど、少し操作性も欲しいっていうタイプ。
感覚的には「他のロッドが7：3で食い込み重視なら、6：4くらいに寄せた竿が欲しい」。
ティップの一番先端から15cmくらい下のところに、少し張りを持たせたようなイメージです。
そのイメージに近かったのが、
- 一誠 海太郎 ハネエビロッド
- 今使っている現ロッド
この2本。
実はこのタイミングで、一誠のモノづくりに対するこだわりを知って、「ちょっとルアーも使ってみようかな」と思い始めたのもこの頃。
そこからアコウ用のワームや、メバル用のワームも一誠のものをいくつか使い始めています。
で、ロッドはというと──
両方しばらく釣具屋で持ち比べてみて、最終的には今のロッドに決定。
理由は、トップから30〜40cmあたりの部分がやや曲がりやすくて、ジグヘッド（1〜3g）で飛距離が出ると感じたから。
メバル釣りって、1mでも飛距離で差が出ることがあるんですよね。
だからその“飛ばしやすさ”は大きな決め手でした。
おわりに
ロッド選びって、カタログスペックより自分がどんな釣りをしたいかをはっきりさせることが一番大事。
そのうえで、実際に触って、曲げて、想像してみる。
「これで釣ると気持ちよさそうだな」って思えたロッドを選ぶと、自然とその釣りが好きになるし、釣果も上がります。
最初の一本は安くていい。
でも、そのあとで“自分のスタイルに合う一本”を妥協せず選ぶと、釣りが一段階深く楽しくなる。
それが、今の僕のロッド選びの基準です。
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